レコードの買取基準は?高価買取と買取不可となるレコードの違いを解説
レコードを買取に出した際に、高額で買い取ってもらえるものと、そうではないものがあります。その差が一体どこにあるのか気になる人もいるでしょう。今回は、高価買取の対象となるレコードと、あまり高額で買い取ってもらえないレコードとの違いや特徴を解説します。レコードの査定経験の豊富な人のみが知り得る知識を押さえておくと、目利き力が身につき、自宅やお店にあるレコードのおおよその価値の把握が可能です。
目次
高価買取の対象となりやすいのはジャズのレコード
アメリカのレーベル「ブルーノート(Blue Note)」は、ジャズの名盤を数多く生み出しました。とりわけ才能を持った若手ミュージシャンを数多く発掘した実績が高く評価されています。そのブルーノートのオリジナル版は、高価買取の対象となるでしょう。録音に関してはプロの技師に一貫して任せ、レコード製造も特定のプレス工場に一任していました。こうした製造過程と品質管理への強いこだわりにより、海外へと粗悪なレコードを出回らせなかった点も、評価を高めている理由です。
買取価格に関していえば、当時のアメリカ版オリジナルが最も高値での買取となります。非常に貴重であり、状態のよいものも少ないためです。しかし、1970年代に日本のキング社が手がけた日本版も、高価買取となるケースがあります。状態がよく付属品が当時のまま揃っていれば、より高額で買い取ってもらえるでしょう。
高値で買い取りされるもの=ニーズの高いレコード
高価買取の対象となるレコードの例を挙げてみましょう。ビートルズのレコードの中でも、「 MEET THE BEATLES(邦題:ビートルズ!) 」は高価買取の対象となります。1964年に東芝音楽工業がリリースした「赤盤」は特に貴重なため、その後にリリースされた「黒盤」よりも買取価格は高くなります。俗にいう「ペラジャケット」も一つの特徴です。
そんなビートルズのレコードの中でも「半掛け帯(はんかけおび)」が残っているものは、特に高額で買い取ってもらえます。ごく限られた短期間のみに製造された、幻の仕様であるためです。半掛け帯は破れやすく、また、失くしやすいため、市場に出回るケースはほとんどありません。稀少性が非常に高く、付属品も揃っている完全な状態のレコードを探し求めているコレクターも数多くいます。
実際に、付属品も揃っており状態も悪くないレコードが、30万円で買い取られたケースもあります。帯も解説書もないレコードであれば、同じビートルズのものでも、買取価格は300〜1000円程度にしかなりません。レコードの状態だけではなく、こうした付属品も稀少性を高め、高価買取へとつながります。
買い取ってもらうのが難しいレコードの特徴とは
曲などにかかわらず、保存状態のよくないレコードは買い取ってもらうのが難しいでしょう。カバーや本体に少し傷がある程度であれば、買い取ってもらうことも可能です。しかし、過剰なほこりや、広範囲にわたり染みが付着したレコードや、傷だらけで音楽が楽しめないものは基本的に買い取ってもらえません。もし値段がつくとすれば、よほど稀少性の高いもののみです。それでも数万円の買取価格がつくことはないでしょう。需要が少ないレコードは値段がつかないのが一般的です。
世界の民族音楽や民謡系のレコードは、状態がよくても基本的には買取不可となります。やはり、中古市場でのニーズが低いためです。日本人アイドルのレコードも同様に、ほとんど買い取ってもらえません。過去に一世を風靡し高い人気を誇っていたとしても、その後のレコードの需要とは無関係です。むしろ、過去に多く売れたレコードは稀少性があまり高くはないため、レコード市場では安い価格での取引となってしまう傾向がみられます。
買取価格を上げるためのポイント
レコードの買取価格を少しでも上げてもらうには、レコードの真の価値を理解しているお店を選ぶのがポイントです。中古レコードの価値の見極めは、レコードの知識や買取経験を豊富に持っている人にしかできません。さまざまな要素により、レコードの価値は大きく変動します。適当に持ち込んだレコード店が、隠れた名盤と呼ばれる稀少性の高いレコードの価値を知っているとは限らないでしょう。
誰もが知る名盤だけではなく、この隠れた名盤にも価値を見出せるかが重要です。そのようなレコード店を選べれば、有名作品しか査定や買取ができないお店よりも、トータルで高い金額で買い取ってもらいやすくなります。コレクターにとってニーズが高く、本来であれば数万円で買い取ってもらえるレコードが、お店によっては数百円でしか買い取ってもらえないケースもなくはありません。
持っているレコードを売れるチャンスは、基本的に1度きりです。だからこそ、どのお店に買い取ってもらうかは非常に重要です。どのレコード店も同じだとは考えず、各店舗のホームページや利用者の声・口コミなども参考にしながら、買い取ってもらうお店を選ぶ必要があります。サービスの充実度や、査定依頼時の店員の対応も含めて比較すると、より利用価値の高いレコード店と出会えるでしょう。
レコードの買取はプロフェショナルに任せよう
レコードの真の価値は、豊富な知識と買取経験を持つプロに聞くのが一番です。自分で判断するのは避けましょう。同じようなデザインでも、状態や製造時期、付属品などにより大きく価値は異なります。価値を知りたい場合は、まずは、レコードの買取を行う店舗へと査定依頼をします。いくつかの店舗へと査定依頼をすれば、買取価格やサービスのよさにより比較が可能です。そのうえで、相性のよいお店へと買取を依頼しましょう。